フランス王女ジャンヌの履歴書

wikipediaでは、「ルイ・ドルレアンと結婚し→夫がルイ12世として即位し→離婚され→20世紀に入ってから列聖された」みたいな
ことしか書いてなくって彼女の人生はどうもあやふや。あとは「脚をひきずっていた」とか「あまり可愛いほうではなかった」とか。

あまり可愛いほうではなかった、というのは多分父親(ルイ11世)似だったんだろう。
肖像画を見ると、ジャンヌはまあ、確かに愛嬌のある顔ではない。悪い方向で父親似である。
姉のアンヌ・ド・ボージューは結構整ってる感じ(厳しそうな印象ではあるが)。どちらかというと母親に似たのだろうか?
弟のシャルル8世はいわずもがな。誰に似たんだアンタってくらいおもろい顔。
ジャンヌの場合は「障害を持っていた」ということと相まって、「可愛くない」扱いをされたんだろうか。

『ブルゴーニュ公国の大公たち』では「びっこのジャンヌ」扱いだし(汗)、『フランスの歴史をつくった女たち』では
生まれつきの猫背に、脚の股関節に異常があってまともに歩けないほどの内股という描写。
この本、彼女に対する比喩で「猿」とまでて言ってた…読んでてドン引き。そんな言い方って。
この時代は障害者という人たちへの認識が「罪を犯した人が神から罰を与えられてそうなった」という扱いだったらしい。
いくらなんでもひどすぎる!

父親(ルイ11世)からは相当嫌われていたようで、ほとんど隔離されて暮らしていたうえに、更にジャンヌの結婚式にも
出てくれなかったらしいです。旦那のルイ・ドルレアンは結婚式で対面したときに怒りのあまり涙を零しただとか、
とにかくひどい言われよう。「王妃として相応しく扱ってもらえなかった」とか…
どうして?障害者だからというその一点だけでここまでひどい扱いを受けるものなのだろうか?

「女性蔑視の放蕩野郎」ルイ11世は、自分の娘(ジャンヌ)が子供を生めるような体ではないと踏んで
分家の大貴族オルレアン家の一人息子ルイと結婚させたらしい。これはあんまりだ。
オルレアン家を 断 絶 させてその勢力を取り込もうという心積もりだったとかなんとか。
いつもながら考えることが人でなしレベルに悪どいぜ、蜘蛛王陛下!
ほんとにジャンヌに対して愛情っていうものがなかったみたいだ。
彼女に対して嫌悪感を持っていた、とか書いてあるし…

(太字鍵括弧内は独語サイトより訳出)



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