(゚∀゚;)「!!」
異様な殺気でツャルルは目を覚ました。
辺りを見回してみたが、部屋は薄暗くてとてつもなく視界が悪い。
どうやらベッドに寝かされているようだ。
(゚∀゚;)「確かワインを飲んでから眠くなって寝ちゃったんだったな…」
ベッドから起き上がろうとしたツャルルだったが…
(゚∀゚;)「っ…動けねえ!!!」
そう、ツャルルの体はベッドに縛り付けられていたのだ。そこに硬い表情をしたレモーヌが扉を開けて入ってきた。
|゚ノ ^∀^)「手荒な真似をしてしまってごめんなさいね、リシャールさま」
Σ(゚∀゚;)「レ、レモーヌさん?!これは一体どういうことですか!どうしてこんなことを!」
|゚ノ ^∀^)「リシャールさま、貴方はわたくしの夫になるんですのよ」
Σ(゚∀゚;)「おおぉぉ、夫ぉ?!」
|゚ノ ^∀^)「そう、わたくしは妹の夢を叶えなくてはならないの」
(゚∀゚;)「えっ…妹?」
|゚ノ ^∀^)「妹はつねづね言っていたわ…『素敵な王子様と結婚して、幸せに暮らすの』とね。
わたくしは妹の夢を、妹の果たせなかった夢を…あの子の代わりに叶えてあげるの」
(゚∀゚;)「そんな!ちょっと待ってくれ、んなこといきなり言われたって、オレにはもうぃざべるが」
レモーヌは異様な殺気を身に纏い、ツャルルの方へ近づいてくる。
|゚ノ:::∀::)「さあ、リシャールさま…」
(((゚д゚;))「ウアアアアアアアア…」
|゚ノ:::∀::)「わたくしと結婚して、ず~っと幸せに暮らしましょおおおおおおおおおお!!!」
(゚Д゚;)「ミギャアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
ツャルルは自分の前に襲い掛かってくる般若と化したレモーヌにとてつもない恐怖を感じていた。
(゚Д゚;)(助けて!!神さま、マリアさま、サン・ミシェルさま、サン・ジョルジュさま、助けてえ!)
|゚ノ:::∀::)「大人しくわたくしの夫になりなさいいいいいいいい!!!」
(TДT;)「神さま助けてえええええええ!!」
そのときツャルルの中で、何かがプッチンと音を立ててぶち切れた。
(゚∀゚;)「アヒャヒャヒャヒャヒャハハハ!!!!」
|゚ノ; ^∀^)「?!」
次の瞬間、ツャルルは恐ろしい力をもってして自身を縛りつけている縄をぶっちぎった!
(゚∀゚ )「アーヒャヒャヒャヒャヒャ♪」
|゚ノ; ^∀^)「なっ…一体何なの?!」
(゚∀゚ )「アヒャ♪」
呆然としているレモーヌに、ツャルルは人間離れした速さで襲い掛かった。
|゚ノ; ^∀^)「キャアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!」
ゴスッ!!
レモーヌのみぞおちに見事に一撃を食らわし、流石の彼女も床に倒れ伏した。
(゚∀゚ )「アヒャヒャッ♪」
そのままツャルルは窓を突き破って外に遁走した!
外はとっぷりと日が暮れていた。
身を切るような寒さに、ツャルルの意識もだんだんとはっきりしてきた。
(゚∀゚; )(…しまった。自分に好意を抱いてくれていた女性になんてことをしてしまったんだ…)
自己嫌悪に陥りつつとぼとぼと歩を進めるツャルルだったが、そこにちょうど近くに住む農夫と思しき人が現れた。
(´Д` )「おやぁ?アンタここらじゃ見ない顔だが…」
(;゚∀゚)「ハッ、いや実はカクカクシカジカで…」
(´Д` )「…ああ、あそこの家の坊やか…」
(;゚∀゚)「…坊や?」
(´Д` )「あの坊やは妹さんととても仲良しでねえ…坊やはつねづね、『妹のためならなんだってしてやる』と言っていたよ。
しかし一昨年に妹さんが流行り病で亡くなってしまったんじゃ。可哀想に、坊やは悪魔に取り付かれてしまった。
妹とそっくりな格好をして、旅人に対して婿になれ、と誰彼構わず襲い掛かるようになったんだよ」
(;゚∀゚)「そ、そんな…」
農夫のあまりに真剣すぎる表情に、ツャルルは突っ込む隙も見つけられなかった。
(´Д` )「今じゃあの坊やの家のそばには誰も寄り付かない。…旅人以外はね」
(;゚∀゚)「……………」
農夫が去ったあと、ツャルルは自分の通ってきた道を振り返り先に続く暗闇をじっと眺めた。
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