(゚Д゚,,)「サブォア侯女から返事が届いたそうだな」
狩り帰りの格好のまま自室に帰ってきたギイに、召使いがサブォアからの手紙を手渡した。
( ^ω^)「この前送った肖像画と飴についてのお返事かお?」
(゚Д゚,,)「うむ、そうらしい」
『拝啓 ギイ・ド・ヴァ口ア様
イルカ飴のほう美味しく戴きました。イルカの形をしているのがとっても可愛かったです。
肖像画も見ました。最初は年上すぎるのでびっくりしましたが、凛々しくて素敵な殿方だと思いました。
お父様も『気骨のありそうな殿方』と褒めていらっしゃいましたよ!ではまたお手紙申し上げます。 かしこ
サブォア侯女 ガナロット・ド・サブォア』
( ^ω^)「うーん、まだ小さいのにしっかりしたいい子だお」
(゚Д゚,,)「むむ、意外だな」
ギイはガナロットの年齢よりも大人びた文章に驚いたようだった。
(゚Д゚,,)(糞アニェスみたいなタイプかと邪推していたが、どうやらそうでもないようだな。
それに金髪でもないし、青い目でもないし、素直そうないい子みたいだし)
ギイは召使いに向かってくるりと振り向いた。
(,,゚Д゚)「まあ、わたしの邪魔をすることはなさそうな子だな」
( ;^ω^)「王太子殿下、相変わらず言い方キツイお…」
召使いが出て行ってからも、ギイはぼんやりとガナロットの肖像画を眺めていた。
(゚Д゚,,)(ふむ。金髪でも、青い目でもないが…年格好はちょうどあの頃のマノレゴと同じくらいか)
肖像画の中の幼い黒髪の女の子が自分の記憶の中の「マノレゴ」と混ざり合っていく。
全くタイプが異なるはずの「マノレゴ」とガナロットのイメージを、脳で無意識に重ねているらしい。
Σ(゚Д-,,)(ん?ガナロット…?いや、違う。マノレ…ゴ…??)
頭の中が霧がかったようにぼんやりとしていき、ギイの脳髄は甘い眠りの中に引きずり込まれていった。
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