ギイと謎の子供

そしてマノレグリットはギイに対してますます怯え、内向的になっていった。

(゚Д゚,,)「なあ、マノレ…」
(|||゚ー゚)「う る さ い」
(゚Д゚,,;)「………………」

たまに気が向いたときなどに話しかけると、返ってくる言葉はいつもこうだった。
ギイに対するマノレグリットの態度が変わってくると同時に、彼女はだんだんギイの父親のフラソス王に
懐くようになっていったのである。

(゚Д゚,,)「…マノレゴ……」

彼はいつの間にか、周りから孤立していた。
妻であるマノレグリットはギイから離れていき、父のフラソス王はギイに無関心。家臣たちもよそよそしかった。

(゚Д゚,,)「まったく不愉快だ!近頃はみんながわたしをないがしろにしてくる」

気分転換に狩りに出かけたギイは愚痴をこぼしつつ目標の野兎に向かって弓を構え、矢を放った。
しかし矢はわずかに逸れて野兎は逃げ出してしまった。

(゚Д゚,,#)「ちっ!野兎にまで逃げられるとは」

怒りに任せて再び弓を構えたギイの目の前にまばゆい光の柱が現れた。

(+Д+,,)「うお!目がっ、目がぁああ!」

手のひらで顔を覆うギイの前で、光の柱はゆっくりと人の形をとっていった。

(,,・Д・)『ねえ』
(゚Д゚,,;)「またか!毎回いきなり出てくるんだな、お前は!」
(,,・Д・)『淋しくないの?』
(゚Д゚,,)「何が?」
(,,・Д・)『こうして皆から嫌われていることだよ。淋しくはないの?』
(゚Д゚,,)「…慣れたさ。誰からも好かれようなんてそもそも思ってないし。だから、淋しくなんてない」
(,,・Д・)「……………」
(,,;Д;)「……ぐすっ」

謎の子供は突然涙をポロポロと流して、すすり泣きをはじめた。

(゚Д゚,,)「…おいおい、なんでお前が泣いてるんだ」
(,,つД;)『だって、ぼくが淋しいんだもの…ぼくが悲しいんだものっ』
(゚Д゚,,)「安っぽい同情か?そんなものなら」
(,,;Д;)『違う!』
(゚Д゚,,)「ハ?」

謎の子供は涙にまみれた顔をあげて、ギイをキッと見据えた。

(,,;Д;)『まだわからないの?ぼくはきみともともと一緒の存在だったってこと』
(゚Д゚,,)「イッショ?」
(,,;Д;)『ぼくはきみの「本心」の部分なんだということが、わからないの?』
(゚Д゚,,;)「はっ?本心だって?」
(,,;Д;)『ぼくはこれ以上淋しくて悲しい思いをしたくないよ、誰かにぼくのことを愛して欲しいんだよぉ!』
(゚Д゚,,)「………………」

ギイはしばらく疑わしそうな目をして謎の子供を眺めたあと、ようやく口を開いた。

(゚Д゚,,)「ほう。おまえがわたしの本心だというのか?それが本当なら、おまえはとんだ邪魔者だな」
(,,;Д;)『…きみは…』
(゚Д゚,,)「悪いがわたしはおまえとは相容れない。邪魔なんだよ。とっととわたしの目の前から消えてくれないかね?」
(,,;Д;)『きみは、ぼくを殺すんだね』

その言葉と共に、謎の子供は光の霧となって散っていった。



ページをめくる