ヅャメ、マノレゴに面会を求める

最近ヅャメが仕事で城に参内するたびに、周りの人々がヒソヒソと噂話をしてくる。

( ^ω^(^ω^(^ω^ )「ヒソヒソ…ヒソヒソ……」
('A`;)「なんだなんだ?気色悪いな」

ヅャメは険しい顔をして噂をしている一団を睨んだが人々はなおも噂を続けた。

( ^ω^(^ω^(^ω^ )「ヒソヒソ…あいつの所為で、王太子妃殿下はご病気に……ヒソヒソ」
('A`;)「!?」

ヅャメは驚きに目を見開き、噂をしている人々につかつかと近づいた。

('A`;)「おい。それがしの所為で妃殿下がご病気をされていると言ったかね?」
( ^ω^(^ω^(^ω^ )「そうだお。宮廷でのもっぱらの噂だお」
('A`;)「待て待て!どうしてそれがしが妃殿下を病気にしたことになっているのだ」
( ^ω^(^ω^(^ω^ )「お?だって、妃殿下が浮気をしているだの、不生女だのと言ったって噂だお?」
('A`;)「へ!?」

ヅャメの表情が一瞬こわばり、それから顔を真っ赤にして怒声をあげた。

('A`#)「それがしはそのように妃殿下を侮辱するような言をした覚えはない!
     妃殿下の御立場に相応しくない行動を自重するように進言しただけでござるぞ!
     噂した連中が面白おかしく、それがしの言に尾鰭をくっつけたのであろう!」

しかしヅャメの発言を人々は冷ややかな目で見ている。

( ^ω^(^ω^(^ω^ )「尾鰭背鰭がくっついたとしても、そういう噂の元を作ったのがお前だっていう
              事実は変わらないお。お前が余計な発言をしなければ悪い噂だって立たなかったし、
              王太子妃殿下が気に病んで寝込むようなことにもならなかったお?」
('A`;)「そっ、それがしは…」

ヅャメはそれ以上言葉を続けられず沈黙してしまった。

( ^ω^(^ω^(^ω^ )「こんな奴の噂で寝込んでしまった妃殿下が気の毒だお」

人々はそう吐き捨ててヅャメから離れていった。

('A`;)「そんな、妃殿下!それがしの所為で…」

ヅャメは仕事のことも忘れ、マノレグリットの部屋のほうへ足早に駆けていった。
部屋の前に着くと、マノレグリットに仕える召使いが丁度部屋から出てきた所だった。

(^ω^ )「おや、誰だお?面会キボンヌかお?」
(;'A`)「そ、それがしはツ゛ャメ・ド・ティエーと申す者でござる、妃殿下に面会と謝罪をお願いしたい」
(^ω^ )「むむ、貴方があのツ゛ャメかお。ちょっと待ってくれお、妃殿下に許可を取ってくるお」

そう言うと召使いは足早に部屋に戻っていった。

(;'A`)「……………」

パタンと閉まった目の前の扉を、ツ゛ャメは不安に怯えきった眼差しで見つめていた。

( ^ω^)「妃殿下」
(ヾー゙)「………?」
( ^ω^)「ツ゛ャメが妃殿下に対して謝罪したいと申しておりますお」
(|||゙ー゙)「ツ゛…ツ゛ャメ?!」

名前を聞いた瞬間、マノレグリットの顔色は一気に青ざめた。

(|||゙ー゙)「イヤ、アイタクナイ! ワタクシ ノ メノマエ ニ アラワレナイデ…!!」

耳を澄まさなくては聴こえないほど小さくかすれた声で、マノレグリットはツ゛ャメとの面会を拒んだ。

(;^ω^)「…で、でも」

召使いは心配そうにマノレグリットを見つめ、「思いなおしてお会いしてやっては?」と言いかけたものの
泣きそうな表情で拒むマノレグリットの様子を見て口をつぐみ、部屋のドアを僅かに開けて外で待つヅャメに呼びかけた。

(^ω^;)「ヅャメ・ド・ティエー殿。妃殿下は、貴方にお会いしたくないと仰せですお」
(|||'A`)「ソ、ソウデスカ…」

ツ゛ャメは憔悴しきった様子でマノレグリットの部屋を後にしたのだった。



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