アンヌ・ド・ブルターニュ

オーストリア大公マクシミリアンに嫁ぐはずがフランス王シャルル8世が略奪婚して、更にシャルル8世
の死後に新しくフランス王となったルイ12世に嫁いだという女性。
傾国の美女?魔性の女?というイメージがあったんですが実際そうでもないみたい。

彼女の統治するブルターニュという土地がまず問題だった。
かなり豊かなところだったらしい。ということでまずやもめの貧乏大公マクシミリアンがこの豊穣の地ブルターニュをゲットしようと乗り出すわけ。

(#・∀・)「貧乏大公なんてかっこ悪い言い方しないでよ!あのね、ブルターニュのアンヌさんは父親がこの前突然亡くなって
      結構ゴタゴタしてるからね、颯爽とぼくが助けにいってサクッとブルターニュを相続しに行くのさ。
      豊穣なブルターニュもゲットできるし、再婚もできるし、二重にウマーだよね」

( *・∀・)(…いや、最初の奥さんのマリーのことは忘れてないけど…)

( *・∀・)「もう結婚も申し込んできたし、相手もまんざらじゃなさそうだ」

しかし物事はそうそううまく行かない。ブルターニュの男系相続人がいなくなったことで隣のフランスで
もこの土地をフランス王国に併合しようと画策していた。フランス王シャルル8世の摂政をしていた実姉
アンヌ・ド・ボージューは「今がチャンス!」ということで弟シャルル8世にこう言った。

(‘∀‘ )「シャルル、ブルターニュ公女アンヌと結婚する気はない?」
(; 'д`)「えっ、でもボクにはもう婚約者が…」

そう、シャルル8世にはすでに婚約している女性がいた。
その女性というのが先のオーストリア大公マクシミリアンの娘・マルガレーテだったのだ!

(; 'д`)「何を考えてるの、姉さん!マルガレーテと婚約が決まってるのに彼女を裏切るような真似をしろって!?」
(‘∀‘ )「婚約なんて破棄すればいいの♪ブルターニュを併合するチャンスを逃してなるもんですか」
(; 'д`)「あのー、舅のマクシミリアンさんがアンヌに結婚申し込んでるんだけど…」
(‘∀‘ )「え?もう代理者を立てて結婚手続きも済ませたあと…?じゃあ武力行使して奪い取るしかないわねぇ」
ヽ(; 'д`)ノ「えー?!」

武力行使ということでブルターニュを攻囲したフランス軍。

(;‘ω‘ )「フランス国王がわたくしを妻にしたいですって?!わたくしは既にオーストリア大公マクシミリアン様と結婚しています!」
(‘∀‘ )「でも代理でしょ?」
(;‘ω‘ )「………」
(‘∀‘ )「今ならまだ間に合うわよ?ハイと言わなければ速攻城を攻め落としちゃうけど、いいのかしら?」

(;‘ω‘ )「…マクシミリアン様が助けに来てくれるはずよ」
(‘∀‘ )「キャハハッ、あの男なら来ないわよ~」
(;‘ω‘ )「?!」
(‘∀‘ )「だってアイツ、貧乏だからウィーンからブルターニュまで来られるわけないし」

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↓実際マクシミリアンには資金がなかった。
( ;・∀・)「…アンヌさんが困ってるのに、お金がなくてここから動けない…」

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(‘∀‘ )「だからさっさと諦めて投降しちゃいなさいな。ハイと言わなきゃ…」
(;‘ω‘ )「………仕方ありませんわね…完敗です」

こうしてブルターニュはフランス国王の支配下に入った。

('д`; )「姉さん…ボクがアンヌと結婚するって話、本気なの?」
(‘∀‘ )「そうしなきゃブルターニュの相続は出来ないじゃない」
('д`; )「…マルガレーテは?」
(‘∀‘ )「婚約破棄」
Σ('д`;ノ)ノ
(‘∀‘ )「じゃあさっさと結婚式を挙げちゃいましょ」

そしてフランス王とブルターニュ公女の結婚式が執り行われたのであった…

(;‘ω‘ )('д`; )ヨニモ キミョウナ モノガタリ…

(('д`; )))「ああ、マルガレーテになんて言えばいいんだぁ!!」
(;‘ω‘ )(わたくしが結婚を決めていたマクシミリアン様のご息女…なんて皮肉な運命なの…)

( つω⊂ )('д⊂ヽ )シクシク…

( ‘∀‘)「もう、いつまでもウジウジ引き摺ってないでサクッとあの子に言ってきなさい!」
Σ('д`; )「誰のせいでこうなったと思ってんだ!」

そして悲しみに沈みながらシャルル8世は婚約者だったマルガレーテに事のあらましを話しに行った。

( ;'д`)「……ということなんだ…非常にすまないんだけども、君はこれからオーストリアに帰ってもらうことになる…」
(´・ω・)「………………」

(´;ω;)「…シャルル様……」
( ;'д`)「ごめん…ボクもまさかこんなことになるなんて思わなくって…」
(´;ω;)「うん、シャルル様が悪くないのはわかるわ。でも…でも……」
( ノ;'д`)ノ「マ、マルガレーテ~…」
(´;ω;)「わたしはもうここには居られないのね」

( つω・)グスン

(´・ω・)「ではこれ以上居るとお邪魔になるから、わたし、オーストリアに帰るわね。
     さよなら、シャルル様。今までありがとう。優しい貴方が大好きだったわ」
。・゚・( ノД`)・゚・。「マルガレーテ…ごめんよぅぅうう」

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自分と結婚するはずだったアンヌがシャルル8世の妃に!!
そしてシャルル8世と婚約していた自分の娘が婚約破棄という形で戻ってきたことにマクシミリアンは…

(っ#・∀・)っ彡┻━━┻「そんな馬鹿げた話があるかぁぁああああ!!」
(#・∀・)「あの恥知らずのフランス王め!ふざけるな!!戦争だ!」
(´・ω・)「抑えてくださいお父様、今回のことはシャルル様の決めたことではないのですから」
(#・∀・)「それを差し引いても今回の行動は有り得ないぞ!おかげでヨーロッパ中から笑いものにされて
      …畜生!あんまりだー!」


フランス王家とオーストリア・ハプスブルク家の確執はここから始まったとか…

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一方姉の策略で結婚させられたシャルルとアンヌでしたが

( ;'д`)(‘ω‘; )

なんだかんだで

(  'д`)(‘ω‘ )

ラブラブカップルになってきました

(  *'д`)(‘ω‘* )

さて、マターリ平和な生活が続いていたある日のこと、シャルル8世は奇妙なことを思いついたのでした。

(  'д`)「アンヌ、ボクはイタリアに行こうかと思ってるんだけど…」
(‘ω‘ )「え?どうしてまたそんな遠いところに?」

いきなりイタリアに行くと言い出したシャルル8世。その真意は一体なんなのか?!



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