アンヌ・ド・ブルターニュ7

( ‘ω‘)「マクシミリアン陛下がダメなら、そのお孫さんのシャルルさんはどう?」

このマクシミリアンの孫シャルルとは、後の神聖ローマ皇帝兼スペイン王カール5世(カルロス1世)である。

ヽ|・∀・ |ノ「シャルル?あー、年も近いし考えてみないこともないが」
( ‘ω‘)「ないが…って、奥歯に物の挟まったような言い方するのね」
ヽ|・∀・ |ノ「いや、わたしの考えではまず国内での結びつきを強めるべきだと思って」
( ‘ω‘)「国内での結びつき?」

ヽ|・∀・ |ノ「うん。わたしたちの子どもは両方とも娘だろ?この先息子が生まれるかどうかわかんないし」
( ‘ω‘)「そうねえ、わたくしもだいぶ年をとってきたから…」
ヽ|・∀・ |ノ「ということでクロードをアングレーム家のフランソワと結婚させるのはどうだろう」
( ;‘ω‘)「うーん…ま、あなたがそうおっしゃるのなら、あえて止めるようなことはしないけど」
ヽ|・∀・ |ノ「よし。じゃあアングレームのところに打診しておこう」

( ‘ω‘)「ルネはどうしようかしらねえ」
ヽ|・∀・ |ノ「ルネはまだ小さいし、のんびり決めていこうよ」
( ‘ω‘)「そうねー…」

結局クロードはアングレーム家のフランソワ・ダングレーム(のちのフランス国王フランソワ1世)に、
ルネはイタリアの名家エステ家のエルコーレ2世に嫁ぎます。
さて、次女・ルネが産まれてから季節が4回巡った2月のある寒い日…

ヽ|T∀T||| |ノ「アンヌちゃんっ、目を開けてくれ、アンヌちゃーん!!」
( -ω-)「………………」

病気がちになっていたアンヌはついに天に召されてしまいます。

ヽ|・∀・||| |ノ「アンヌちゃんのいない人生なんて…王としての役目を終えたら、わたしもすぐにきみのところに逝くよ。
        …だから天国で待っててくれ、アンヌちゃん」

さて、やもめとなったルイ12世にイングランドから再婚しないかとの提案が。
相手はイングランド王ヘンリー8世の下の妹・メアリー・テューダーです。

ヽ|T∀T |ノ「…そろそろ跡取り息子が欲しいと思ってたところなんだよな。アンヌちゃんとも相談してたけど、先に逝ってしまったし…」
ヽ|・∀・ |ノ「でもこのまま分家野郎のフランソワにすぐに王位をくれてやるのも癪だ。うん、今からでも遅くはない!
       ここで跡取り息子をこしらえておこうかなっと♪」

このときルイ12世は50歳オーバー。相手のメアリー・テューダーは20歳そこそこ。
世間の人は色々噂をしましたが、ともかくとしてフランス王は再婚したのでありました。
そしてイングランド王女メアリー・テューダー(マリー・ダングルテール)がルイ12世のもとに輿入りしてきました。

ヽ|・∀・ |ノ「ようこそ百合の王国フランスへ。このたびきみの旦那になったフランス王ルイだよ」
ξ;゚⊿゚)ξ「なーに?あなたがわたしの旦那さまなの?皺だらけのヨボヨボじゃない!期待はずれ!!!」
ヽ|・∀・; |ノ「…初対面だってのに、言ってくれるじゃないか」
ξ#゚⊿゚)ξ「当然じゃない!こんなジジイだと思わなかったわ!最悪!!最低!大ッ嫌い!!」

ヽ|・∀・ |ノ「…とかなんとか言って、このわたしの醸し出す成熟した男の色気にクラクラ来てるんだろ?」
ξ;゚⊿゚)ξ「ハァ?」
ヽ|・∀・; |ノ(しまった、滑ったか…)
ξ#゚⊿゚)ξ「勘違いしないで!わたしはあなたのこと本気で嫌いなんだから!」
ヽ|・∀・ |ノ「きみねぇ。さっきからわたしを年寄り扱いしてるようだけど…わたし、脱いでもスゴイんです」
ξ゚⊿゚)ξ「きんもーっ☆」

出会い頭からさんざんな噛み合わない二人。

もう一度おさらいしよう。
このときルイ12世は50歳オーバー。
相手のメアリー・テューダーは20歳そこそこ。


先々代の国王ルイ11世とシャルロット・ド・サヴォアもそうだったが、夫婦間での年齢が離れすぎである。
だいたいイングランド王女たるメアリーに釣り合う同世代の婚約者っていなかったのかと問い詰めたくなる。
いや、相手はいたのだ。ポシャったけど。
実を言うとこのメアリー、『可愛い孫の嫁になってくれろ』とマクシミリアン1世からの誘いを受けていた。



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